マーケティング

2007年05月22日 23:49

課長007さんより紹介していただいて以来アカデミーヒルズのセミナーには何度か足を運んでいるが、この場で取り上げるのはもしかして初かもしれない。開催場所である「勝ち組の塔」=六本木ヒルズのイメージにふさわしく(?)料金も「勝ち組仕様(^烹^;」なものが目立つココのセミナーだが、企業等の宣伝も兼ねているとおぼしき破格な料金設定のものばかり選んで聞いとりまする(^烹^;。今回はウェブサイトを用いたマーケティングソリューションを策定している会社・ネットイヤーの社長である石黒不二代さんの迫力あるセミナーと、モデレータさんによるインタビューで取ったメモから。

1)セミナー「Web2.0時代の企業のウェブブランディング」

いま=消費者の声を吸いあげられるようになった

マス媒体はテレビすら効果がうすらいでいる(HDDレコーダーでCMはスキップされる)

AIDMA時代は次の動きにつなげる要素で弱かった
AISASはノンリニア

トヨタ新車はプロモ予算の過半をウェブ向けに宛てている

「ウェブ×多様なターゲットを想定」したマーケティング・ブランディングが求められる
新興企業にとってはイメージづくりのチャンス
逆にウェブがダメだと消費者の落胆度が高くなる

現状企業は「知人の口コミ」はコントロールできていない

これからは消費者が「売る側」「作る側」(=企業の全マーケティング工程)に取り込まれる
これまで発言の場がなかった「セミプロ」がブログやSNSを得た
アフェリエイトはデータベース・API完備で誰でも売れる環境

これから重要なのは企業や製品のメッセージ

メディア分類
いまは消費者が分類している

事例
1.KDDI
まず全社的にプロジェクトチームを作った
2〜3年先の戦略を立てて行動した結果がいま出ている
WIN
動画+効果音で商品イメージ

2.ニフティ
ユーザー参加型
トップぺージで飛んでいる紙飛行機に自分だけのものを作ってもらい、ブログにトラバしてもらう

3.ブラザー
企業イメージを軸
アンケートで成果

ウェブブランディングのポイント
まず共感してもらう
顧客の声を集めてターゲットの設定につなげる
コミットメント・一貫性・妥協しない・ユニーク・価値観を共有できる人たちとの特別な関係

2)インタビューから

マスメディア時代のように「代理店丸投げ」では出来ない
双互のコミットメント・企業の体制づくり・戦略が必要になる

ケータイもキャリア限定の閉鎖社会からオープン化しつつある チャンスだ

アマゾンはインターネット企業というイメージがあるが卸も買っている。本質はリアル企業だ

要求変更に対しては、フェーズを切って同意確認をとる

成果は必ずしもウェブ限定のものとは限らない。他の媒体よりは効果測定しやすいが

ウェブ単体では成果が出るのに時間がかかる。他メディアと採り合わせする必要

消費者参加型は「製品が出て即反応」というタイプではなく、関係が醸成されて育っていくようなもの



2007年05月10日 22:29

4月はいささか体調を悪くしてなかなか思うようなところもできなかった(-烹-;が、ひさびさにMPUF(マイクロソフト・プロジェクト・ユーザー・フォーラム)のセミナーを聞いてきますた。早稲田大大学院教授・吉川智教先生による、イノベーションに関わるお話。

はじめに
べンチャー=革新的中小企業
イノべーション=(社会に対する)新たな価値創造
産業集績とイノべーションは関係

1)日本の製造業の危機
「矢われた10年」
90年代から日米の成長率が逆転
→製造業にカギがあった

日本の製造業=QCD(当初から三本立てだったわけではない)
90年ぐらいまでは優位性あるルールだった

→現在
QCD+プロダクト・イノべーション(製品開発)が必要になった
技術は必ずしも高くなくてよい
日本はイノべーターズ・ジレンマに引きずられている

2)イノベーションの定義は?
「イノべーション=技術革新」は誤解
技術が新しくなくてもイノべーションはある
(三井越後屋は売り方を変えただけだが成功)

1人だけでは出来ない(フラットな組織が理想だが、なるべく利用者の意識しないとこてで(トランジスタの発明は目標の設定者がポイントだった)

最近のイノべーション
→開発者と利用者が違う
今まで使っていなかった人に使わせる
現状不満な人に対してハイスぺックのものを作る
ロースぺックだが安いor簡単なものを作る
(ターゲットの設定によって変わる)

*シャープやソニー
まず目標設定、次いでそれに見合った技術を持ったもの(キーデバイス)をつくる
ただし「新技術を使うとマネされにくい」というのはある
差別化がないと高く売れない
技術があっても欲しがられていないものはやはり売れない

*研究開発型ベンチャー
新市場指向(ブルーオーシャン)・技術は既存のもの
市場ニーズ調査の情報源
過去のクレーム処理・製品の利用状況・展示会に来た顧客の反応など
→手持ち技術(洗い出し)などと考え合わせる

*燕・三条(新潟)
食器と金物業の集績
プレスと研磨の技術
つねに「売れるもの」と「売れなくなったもの」が推移
同業者が集まると差別化が顕在化しやすい

3)第三次産業革命
20世紀末(IT・バイオ)
トヨタ式が珍らしくなくなった結果、新製品開発型イノべーションマネジメントヘ

MOTの視点を持った人材育成が競争優位の新しいルール
顧客の悩みを知り、解決するソリューションの提示がカギ

2006年11月09日 23:29

課長007さんに教えていただいた、「須藤実和トークイベント」なるマーケティングのお話を聞いてきますた。幸いにして当日券で真正面席が残っていて、かぶりつきで見てきますた(笑)。

序)須藤実和紹介
東大院卒の才媛
大前研一のところで(マーケィングの)コンテンツ開発・コンサルティング
起業家への教育も行なっている

1)近年マーケティングがもてはやされる背景
業績のびず・コスト削減もやりつくした
→だから近年マーケティング

バブル体験の世代・デジタル化の世代の違いで価値観が変わっている

現在は生活に困ってない・商品サイクルが短かいから買いどきが分からない、つい買いそびれる

*ソフトバンクモバイルの例=「0円」広告
「安さ」目当てだけ?
ブランド=顧客ヘの「約束」
「イメージアップに資する」は誤解(結果である)
→価値創造やアイデンティティ、中身の保証である・一貫性
組織の総動員をしないと構築できない

2)マーケティングの定義
「顧客を満足させて利益を得る」
企業の存続サイクルにつなげる・狙う顧客に買ってもらえる仕組みづくり

3)マーケティングの活動フロー
自社の棚卸→ターゲット決定→策定→実行
攻め方:セグメンテーション→ターゲティング(狙うに値する対象えらび)→ポジショニング(差別化・コンセプト)

4)カスタマー・インサイト
我々は無意識にやっている
カスタマー像の特定→カスタマーが選んでいる決定的要因を探す→それを引き立てる殺し文句を
定量的調査は仮説がないと判断できない
定性的調査では仮説を持つと先入観になる

*キヤノン一眼レフの例
カメラ教室で女性が増加・女性向け一眼レフを作ってほしいと販売会社が要望
→一般女性は多分こういったものへの需要を意識していなかった(潜在的市場を発掘)
女性対象のアンケート
家族主体・趣味重視は5位
自由に使えるのは1万円程度
その結果=「家族(子ども)を撮るための多少高品質のもの」「使いやすい」「名前が親しみやすい」
というコンセプトになった?

5)マーケティングミックス策定(マッカーシーの4P)
ターゲットへ提供するモノそのもの
ポジションにふさわしい価格(値ごろがトレンドだが一旦低くした価格はまず上げられない・戦略ある設定を)
顧客ヘの供給メソッド(日本では流通経路設定が複雑で難しい)
顧客ヘの情報提供(マスメディアからネットへ・第三者のコントロールしづらい情報に比重が・多数の狭いところのオピニオンリーダーへアプローチする必要)

*ファストフードの例
2001年安価になったので客は増大→その後高価なもので少ない客へシフト
同じ「1000円バーガー」でも心理的な価値で高い安いの評価が変わる・同じコーラでもシチュエーションで違う値段を受け入れる
→店のポジョニングの違いだろう(付加価値や非日常性などがターゲットと適合していなければならない)

6)仮説を生み出す目
ミクロとマクロの関係を意識(データだけではなく一歩踏み込んだ分析を)
客観性(自分の好みで判断しない・自社他社の強みの判断)
「なかなか客には伝わらない」を前提(効果を考えたメソッドを・モスバーガーはコンセプトや想定している競合相手が浸透していない?)

7)その他
ロングセラーを狙うには生活に密着していなければならない
ターゲット想定と結果は結構違っていたりするようだ

実物は以前著書に出ていたのよりきれいなおネェちゃんだったのでチョット得した気分(^烹^;。とは言えPDAでメモ取るのにかかりきりだったからあまり顔は見ておらず。

長らく「受注産業」などと言われてきている印刷会社は(いまのワシの会社含め)いかにもマーケティング下手そう〜なイメージが(^烹^;。ターゲティングを行なわず既存の作家に紹介してもらったりただ安値競争に陥ったり…などと思ってしまう。まず「営業がルートセールスばっかり」という固定観念から抜け出してほしいよなぁ。


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